このコースの特徴
ナント都市圏は、農業と食品産業のイノベーション分野において欧州を代表する実験場のひとつです。都市農業からスマートフードテック、植物資源の高付加価値化まで、環境負荷の低減と経済的持続可能性を両立させるプロジェクトが数多く展開されています。 この地域では、研究開発機関、スタートアップ、農業従事者、そして政策決定者が有機的に連携し、農業・食の未来を形作るための実践的取り組みを進めています。持続可能な農業モデルや、革新的な食品加工技術を現地で体感できる好機となるでしょう。
ナント地域は持続可能な農業実践、食品加工技術、そして農業政策について深く学ぶ機会を提供しています。
持続可能な農業実践
L'Agronaute
- 場所: 旧ナント卸売市場(MIN)跡地
- 特徴: 都市型有機農場、持続可能な農業実践
- ウェブサイト - www.lagronaute.fr
旧卸売市場跡地を再活用したL’Agronauteは、都市型農業の可能性を探る拠点です。
有機栽培、水耕栽培、垂直農法などの都市環境に適した技術を実証・展示するほか、住民との共創により地域循環型アグリモデルの構築を目指しています。
Maison Royer
- 場所: ヴァンデ地方(ナントから車で1時間程)
- 特徴: 有機カタツムリ養殖、化粧品原料生産
- ウェブサイト - www.MaisonRoyer.fr
ヴァンデ地方に位置するMaison Royerは、カタツムリの有機養殖と、そこから得られる分泌液を活用した自然派化粧品の製造という、農畜産とバイオテクノロジーを融合させたユニークな事例です。
サステナブルな畜産モデルと付加価値の創出方法に関心のある方におすすめです。
食品産業見学
MIN Nantes(ナント新卸売市場)
- 場所: ナント南部のルゼ市
- ウェブサイト -https://www.minnantes.com
MIN Nantes(ナント新卸売市場)は、ナント都市圏に位置する、食品・園芸業界向けの主要なプロフェッショナル市場であり、規模では国内第2位を誇ります。旧市街にあった市場は2019年、ナント郊外レゼ市に新設され、約20ヘクタールの敷地に最新の設備と環境配慮型インフラを備えた施設として再出発しました。
市場には青果、精肉、花卉、加工食品などを扱う約200の事業者が集積し、都市部の小売業者や飲食業への安定的な供給を支えています。太陽光発電、雨水再利用、省エネ冷蔵設備などを導入し、脱炭素社会の実現を目指す設計は、サステナブルな都市流通のモデルケースとして注目されています。
また、地域の農業との強い連携も大きな特徴です。ナント周辺の農家や生産者から新鮮な食材が毎日集まり、「地産地消」の供給網が確立されています。市場内には加工、包装、物流関連の企業も共存しており、単なる取引の場を超えた都市型フードクラスターとして機能しています。
施設見学に加え、運営者からの説明や入居事業者との交流も可能で、食のロジスティクス、持続可能な運営、地域経済との連動など、多角的な学びを得ることができます。
Technocampus Alimentation
- 場所: ナント市内北部
- ウェブサイト -https://technocampus-alimentation.fr/
Technocampus Alimentation(TCA)は、ナント市内に設置された食品産業に特化した技術革新拠点(イノベーションキャンパス)であり、企業・研究機関・スタートアップ・教育機関が一堂に集う産官学連携型のオープンプラットフォームです。
この施設は、持続可能で健康志向の食品開発、プロセス革新、包装技術、バイオベース素材の活用といった、食品関連の最先端技術に関する研究・試作・事業化支援を目的としています。
また、地域に根ざした産業競争力クラスター「Valorial」や「Vegepolys Valley」とも密接に連携しており、共同研究、実証プロジェクト、EUファンディング活用など、複数の大型イニシアティブを展開しています。こうした連携により、地域を越えた食と農の持続可能な未来を実現するための中核拠点として高い注目を集めています。
研究機関や大学との短期プロジェクト、フィージビリティ調査、インターン受け入れなど、教育的・研究的な連携も歓迎しており、海外製品や技術を欧州市場へ適応させるための現地企業とのマッチング支援等も行っています。

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